〜サロモンとゆく〜秋田という土地で感じる足元の鼓動
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秋田の冷たい風が、まるで時間そのものをゆっくりと巻き戻しているような昼下がり──。
そんな風景を背に、地元の観光地、飲食店を巡る旅に出ることにした。
今回の相棒は、SALOMON(サロモン)。様々な場所、スタイルに溶け込む機能的なシューズばかり。何足も欲しくなるそんな靴と一日を過ごした。
秋田県には、都会では味わえない軽やかな空気、薪の香りがほんのり漂う暖簾、そして、ひと足ごとに「この場所に来てよかった」と思わせる味わいがある。そんな場所をひとつひとつ訪ねるたび、私はその靴に「場との対話」を促している。
SALOMON(サロモン)の靴は、見た目よりはるかに静かで、しかし確かな鼓動を持つ。柔らかなソールが石畳と馴染み、アッパーが風を受け止める。そして、ふとした瞬間──店先のベンチに腰を下ろし、コーヒーを飲み休憩──靴は「ここに立って、今を出発しよう」と、ささやく。
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黄色のラインが際立つ足元はSALOMON(サロモン) XAPRO 3D GTX。タフな見た目でありながら、履き心地は滑らか。黒一色のスタイリングに差し色として。
まず最初に訪れたのは、秋田県雄勝郡羽後町の静かな町並みを抜けたところにある、築およそ180年の旧商家をリノベーションして誕生した「盆宿U」。母屋のスペースは柴子家の暮らしの気配が感じ取れ、自由に見学可能となっている。石畳と木造家屋がひっそりと並ぶ通りにあり趣がある。
中に入ると、存在感のある畳部屋に囲炉裏端。SALOMON(サロモン)のスノークロッグはサイドジップがあり、脱ぎ履きがスムーズ。オールブラックのデザインも相まって溶け込んでいる。
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次に訪れたのは”秋田ふるさと村”。WANTS AND FREEからも徒歩圏内のご近所にある施設。
テーマパークというより、秋田の記憶をひとつの場所に凝縮したような空間と感じる。履いているSALOMON(サロモン)はなんだかいつもより少し軽く感じ、地を掴んでいる。観光地を歩くというより、秋田を歩いている。不思議とそんな感触がある。
SALOMON(サロモン)のカラーリングが、なぜか売場の雰囲気とマッチしているのは偶然なのか引き寄せなのか。
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一際目を引く食べ物があった。秋田名物の「ババヘラアイス」。ピンクと黄色がくるりと花の形に咲いているカラフルな傘。手渡されたアイスを片手に、SALOMON(サロモン)の靴でまた歩き出す。
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地酒の余韻と、ババヘラアイスの甘さを舌に残したまま、旅の最終地点「北海屋」へ。
WANTS AND FREEスタッフおすすめのローカルなお店。地元名物を食べるのも旅の醍醐味。看板の褪せ具合が逆に頼もしい。暖簾からも期待の膨らみがさらに大きくなる。くぐると、出汁と油の香りが鼻をくすぐり、カウンターの向こう側では店主が静かに鍋を振っている。
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「肉あんかけチャーハン」、「生姜焼き定食」、そして名物「横手やきそば」を頼んだ。ザ男飯である。味も程よく濃く、疲れた身体に染み渡る。無言で食べ続けてしまったということは、そういうことである。食べ終わる頃、隣のテーブルから声が掛かる。「兄ちゃんたちどこから来たの」、「なんかの撮影か」。とても気さくでフレンドリーな方々で話も盛り上がり、人柄の良さを感じまた絶対に訪れると決めた。最後に足を通しお会計へ。
床には何年も積み重なった油で少し滑りやすくなっていたが、SALOMON(サロモン)のグリップはなんのその。どんな路面でも自分の足で進め、外は少し冷え込んできたが冷たさも寄せ付けない堅牢さを感じ、この靴の本当の価値を知ることができた。
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秋田県の「地元」という“場”を軸に、SALOMON(サロモン)という“履きもの”を通して、足裏から伝わる土地の鼓動を感じ「土地と身体の対話」を捉えることができた。
次はどこへ行こうか。










