Graphpaper POP UP SHOP at WANTS AND FREE|秋田・ヤマキウ南倉庫レポート ― 角打ち「寄」と過ごした10日間
東京で生まれたワードローブが、夏の夜、秋田の倉庫にたどり着いた。服を選ぶ静けさと、杯を交わす賑わいが同居する ― ヤマキウ南倉庫1.5階、〈Graphpaper〉のポップアップが幕を開けた。会期は2026年7月24日(金)から8月2日(日)までの10日間。WANTS AND FREEの新店舗 秋田店に、26AWシーズンからGraphpaperが加わったことを記念する特別な機会だ。倉庫という開放的な空間に、都市のワードローブと角打ちの熱気が同居する ― 地方だからこそ実現した、少し変わった夏の風景を訪ねた。
01 — Graphpaper × 秋田秋田店に、Graphpaperが加わる
クリエイティブディレクター・南貴之が手がける〈Graphpaper〉は、常に時代のスタンダードであり続ける、大人のための上質なワードローブを提案するブランドだ。上質な素材と、衣服と人との間に心地よい“余白”を生むよう緻密に設計されたシルエット。WANTS AND FREE 横手店では長らくこのブランドを扱ってきたが、秋田店での取り扱いが始まったのは26AWシーズンから。今回のポップアップは、そのスタートを記念する場でもある。
壁の一面には、26AWコレクション「FIELDWORK」のルックがグリッド状に並び、コレクションの全体像を一望できる。7月24日(金)から7月26日(日)の3日間は会場全体をGraphpaperでジャック。Graphpaperの世界観を存分に体験できる場になっている。


02 — Line upBASICからアーカイブ、そしてレディースまで
ラックの中心を担うのは、Graphpaperの核であるBASICライン。名品として知られるレギュラーカラーシャツやバンドカラーシャツは様々な素材を展開。定番でありながら、時代のスタンダードを更新し続ける一着一着だ。

今回のもう一つの見どころが、レディースの品揃えだ。とろみのあるプリーツのスカートやワイドなボトム、体のラインを拾いすぎないシャツやワンピースまで。Graphpaperならではの“余白”の美学は、レディースでこそ豊かに立ち上がる。メンズと同じ密度でレディースを揃えたことで、パートナーや友人と連れ立って、それぞれの一着を選べる売り場になった。実際に会場でも、じっくりと袖を通しながら選ぶ女性来場者の姿が目立った。




さらにスペシャルアイテムとして、アーカイブコレクションもラインナップ。過去のシーズンを彩った希少なピースが、この秋田の会場に並ぶ。定番と一点物、その両方に一度に触れられるのは、ポップアップならではの贅沢だ。袖を通した瞬間に伝わる生地の落ち感とシルエットの余白は、手に取り、鏡の前に立ったときにこそ本領を発揮する。ブランドの世界観を、都市のショップと変わらない密度で体験できる ― それが、このポップアップの核心にある。

03 — First night初日限定、酒屋角打ちスタンド「寄」出張出店
そして今回のイベント、もう一つの主役が初日の夜だけの特別なプログラムだ。7月24日(金)の17時から21時、東京・参宮橋の酒屋角打ちスタンド「寄」が出張出店。相撲の“場所”になぞらえた「秋田場所」という見立てで、倉庫の一角が一夜限りの立ち飲みの場に変わった。墨字のポスターと手書きの品書きが、洗練されたグラフィックと土着の角打ち感を軽やかに行き来する。


ドリンクは、Hobo Brewingとのクラフトビール「Italian Pilsner」や、寄オリジナルの焼酎「再会」「酸」、寄×OPEN BOOKのリアルレモンサワーまで。肴には、シーベジタブル(海藻)をたっぷり盛った蕎麦や、浜名湖産の生海苔に山芋・卵黄を落とした一杯が並ぶ。クラフトの缶を片手に、器を受け取る手から手へ。夕方から夜へと会場の温度が上がり、人と人との距離が縮まっていく。上質だけれど、堅くない。開かれた場の空気が満ちていた。







04 — Message地方から、おもしろいことを
静かに服と向き合うGraphpaperの時間と、わいわいと賑わう「寄」の時間。一見遠いふたつが、同じ倉庫の中で自然に溶け合っていた。ファッションを見に来た人が一杯を傾け、飲みに来た人が一着に出会う。その交差こそが、今回のポップアップがつくり出したかった景色だ。
新しいものや面白いものは、都市だけのものじゃない。むしろ地方だからこそ、街の人と作り手が近い距離で混じり合う、こんな場がつくれる。メンズもレディースも、定番もアーカイブも。この10日間は、これからWANTS AND FREE / RISHが続けていく“地方発のおもしろさ”の、確かな一歩だ。

会期は8月2日(日)まで。BASICからアーカイブ、レディースまで、Graphpaperの世界を秋田でまとめて体験できる会期も、いよいよ後半戦。ぜひ会場でご覧ください。
EXHIBITION INFO
- 会期
- 2026年7月24日(金) – 8月2日(日)
- 会場
- WANTS AND FREE 秋田店/ヤマキウ南倉庫 1.5F
秋田県秋田市南通亀の町4-15